上達の法則

上達の法則―効率のよい努力を科学する (PHP新書)

上達の法則―効率のよい努力を科学する (PHP新書)

学習と忘却の関係

本書の第一章の「頻度を決める」という項目で知ったのだが、学習の後、忘却は徐々に生じるわけではないらしい。
調べてみると、心理学者のヘルマン・エビングハウスさんが忘却曲線というのを導いている。忘却曲線 - Wikipedia
これによると、20分後には42%を忘却し、1週間後には77%も忘却しているようである。
ずいぶん、忘れやすいものである。
ただ、この法則を知ることによって復習のタイミングが分かる。

練習の集中と分散の話

これも忘却と同じ項目のところに書いてあるのだが、簡単に要点を。

  • 多頻度で集中的な練習をすると、少し練習ができなくなっただけで、急激に忘却が起こる。
  • 相対的に低頻度の練習をしていた場合は逆に、衰えも穏やかである。

上級者はなぜ、疲労しにくいのか?

前々から思っていた疑問も本書を読むことで解決した。
これに関してはp82で言及しているのだが、要点を挙げると

  • 自動化された技能が多い。
  • 注意力が少なくて済む。
  • 無駄な動きが少ない